こんにちは。
カウンセラーのなるです。
今週に入り、急に冷え込みが厳しくなりましたね。
お仕事もプライベートも温かくしてお出かけくださいね。
さて、今日は多くの方から寄せられるお悩み、「仕事と子育ての両立」について
ABC理論をもとに考えてみたいと思います。
ABC理論は、論理療法を実践したアルバート・エリスが提唱した、
物事の捉え方(認知)についての理論。
認知のプロセスで重要となるのは、以下の3つの要素です。
Activating event(出来事)
Belief(信念、固定観念)
Consequence(結果)
人は、ある出来事が起こると、その人持っている信念に基いて、その出来事を解釈することによって結果が生じるとする考え方です。
わかりやすくするために、仕事と子育ての問題に直面している妻と夫の言い分をABC理論に当てはめて考えてみましょう。
妻「私は、何年も務めていた会社を正社員からパートにしてまで子育てを頑張っているのに、休日でも夫は全く家事を手伝わずゴロゴロしている!夫は一家の大黒柱として、ただ仕事をしていたらいいって考え方はもう時代遅れで間違ってると思うんです。女性の私だけが仕事を我慢して育児も家事しなきゃいけない。夫に言ったら言ったで、うんざりしたように今は忙しいんだって…。私だって本当はくどくど言いたくないのに」
ABC理論では、「休日に夫が家事を手伝わずゴロゴロしている」という出来事と
「くどくど言ってしまう」という結果の間に、この人に特有の信念が働いていると考えます。
上の例で言うと、「今の時代夫は仕事だけでなく、家事もすべき」という信念です。
「今の時代夫は仕事だけでなく、家事もすべき」という信念は、確かに一理あるのですが、
事実に基づいてはおらず、惨めな気持ちを引き起こす元になっていると考えると、
イラショナル・ビリーフ(不合理な信条)ということができます。
ABC理論では、このようなイラショナル・ビリーフを、より
①事実に基づいていて、
②論理性があり、
③人生を幸福にする
ラショナル・ビリーフ(合理的信条)に置き換えようとします。
例えば、次のような言い換えが可能です。
「今の時代、夫は仕事だけでなく家事もすべきという風潮があり、
そうしてくれると助かるけれど、実際は難しいこともある。
夫が家事をしてくれたらラッキーだし、してくれなくてももともと」
このような信条が、出来事の次にくるとどうでしょうか?
「夫が家事を手伝わない」という出来事が起きても、
「やってくれなくてもともと」という信条がはさまることで、
「くどくど言ってしまう」という結果にならずに済みますね。
これでは妻ばかりが我慢しているのでは…となんだか納得いかない感じもしますが、
二者関係では片方が変わることで、なんともならないと思っていた
難しい問題がすんなりと解決することが多々あります。
相手の変化を待つ前に、まずはあなたから行動を起こすヒントとして、
ABC理論の考え方を参考にしてみてくださいね。
カウンセラー なる
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